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個人的な感情を知らない他人と共有するということについて

 テレビ東京系列で月~金の朝に放送されている「おはスタ」という番組をうちの子どもたちは毎日楽しみにしておりまして、まあバカ番組もテレビ東京も嫌いではない私は好きに見させております。
 が。卒業シーズンに放送されるこのコーナーだけは、大っ嫌いだっ私は。簡潔にコーナーの内容を説明すると、「転居や転勤などの理由により、お別れが決まっている友達や先生に対して、サプライズを仕込んで番組で放映」というやつです。

 

 「もうすぐクラスがえや卒業の時期です。
仲が良かった友達や大好きな先生。
お世話になった人たちに『サヨナラ』のかわりに 『ありがとう』を形にして伝えたい。 それがおはメモリーズです。」

https://www.shopro.co.jp/form/oha/memories2017/


 このコーナーが始まるとチャンネルを変えたい衝動に毎朝駆られるのだけれども、それは子どもたちに対する私の感情の押し付けだと思い、毎朝ガマン(笑)。

 が。先日、娘がついに、言い出した。以下、私と娘の会話。
娘「ねえねえ、私も『おはメモリーズ』に応募していい?(もうすぐ転校が決まっている仲良しの)Mちゃんと一緒に(テレビに)出たい」
私「ダメ」
娘「えー、なんで?」
私「さよならとかありがとうって気持ちは、あんたとMちゃん2人の間の気持ちであって、関係のない人に見せるためのものじゃないでしょ」

 

 娘はなんだか納得のいかない様子だったけれど、私にピシャッと言われたものだから、そのまま黙って、それ以上は口応えはしてきませんでした。傍で様子を見ていた夫は「おお、怖い怖い」という顔して黙って苦笑い。

 

 流石にここまで安っぽい構成の放映内容は珍しいと思いますが(まあ子ども番組ですからね)、似たようなコンセプトの番組は世間には溢れています。その種のもの全てを私は見ないと決めています。
 哀しさとか寂しさとか侘しさとか、そういった個人的な感情を無関係の知らない他人と共有しすぎるのは気持ちの悪い行為で、そういう繊細な私的感情を公然のものとしてしまったら多数の他人に「消費」されてしまうことになると思うのです。自分の心の中にのみ在るべき大切なものが壊れてしまうと思うのです。 
 ・・・と、これを小学生の娘に説明したところで、まだ理解はできないだろうから、上記のような会話になってしまったのですが。